「火垂るの墓」は「となりのトトロ」と一緒に同時上映され、羅生門や七人の侍で有名の黒澤明が大絶賛したほど。
今回は火垂るの墓の都市伝説や節子の死因についての考察、放送されないシーンなどについてをまとめたものをご紹介いたします。
この都市伝説は「千と千尋の神隠し」がきっかけで囁かれるようになった都市伝説です。
千尋が電車に乗って走るシーンで途中通り過ぎる駅に節子に似た少女が登場しているというのです。
このシーンは銀河鉄道をモチーフにしており、死者が黒い姿で表現されています。
節子の兄、清太は妹が死んだ後駅でのたれ死んでしまうことから、節子は兄を死者の世界の駅で待っているのではと言われているようです。
監督の高畑勲の「節子と清太と幽霊を登場させましたが、彼らは気の毒なことに、同じ体験を繰り返していくしかないのだ」という発言からこの都市伝説は生まれました。
「映画の冒頭から登場している節子と清太は幽霊であり、内容は兄妹が幽霊として記憶を再び経験している」というもの。
冒頭の古いドロップが新しくなるというシーンも兄妹が幽霊になったイメージを表しているのではと囁かれています。
火垂るの墓のポスターにB29が描かれてたんだね知らなかった焼夷弾だったんだね
知らなかった pic.twitter.com/OhD8EJs9yG
— yoshidakengoman (@yoshidakengoman) June 9, 2018
この有名なポスターですが、これだけで見ると螢が飛んでいるように見えます。
ですが少し明度を上げてみると「B29」が飛んでいることがわかります。
「火垂る」と表現されているのは、このポスターがもつ意味でわかりますよね。
節子は体調不良を訴えはじめてからどんどんと衰弱していき死んでしまいます。
まっとうな食事にありつけず、栄養失調だったのでは?と言われていますが実際には違うという話が出ているようです。
節子と清太が住んでいる地域には軍の工場が存在していました。
そこの工場では有害物質を取り扱っており、冒頭で工場が空襲に遭いその有害物質が大気中にまきちらされたのではないか?というもの。
街が焼け野原になったあとに節子はしきりに「目が痛い」と訴えているシーンがあります。
また疎開先のおばさんの家にいる時点でも、食事をきっちりとっているにもかかわらず体調不良は見られています。
小さい子供は免疫力がそもそも低く、疫病にかかりやすいこともあることから、化学物質によって免疫機能が失われ栄養素の欠乏を引き起こしていたと考察されます。
清太は、十分に食べていないからだと野菜泥棒などいろんな手を尽くしましたが節子が助からなかったのもうなずけますね。
毎年夏の顔といえば火垂るの墓でしたが、最近ではテレビ放送されなくなってきました。
部屋にいつも置いてあるサクマドロップのタイアップ「火垂るの墓」缶。親が店頭で気がついて「火垂るの墓のだよ」と買ってきてくれたのを思い出す。その親ももうこの世に居ない。#火垂るの墓 #高畑勲監督追悼 #節子 pic.twitter.com/IL42CqKQAH
— 裏庭映画保存会 (@uraniwamoviecom) April 13, 2018
劇中に登場する「サクマ式ドロップ」があります。
フォントやデザインもそっくりそのままで描かれており、商標問題になりテレビ放映ができなかったのでは?と囁かれています。
ですが、サクマ製菓株式会社より復刻版として節子が描かれたサクマ式ドロップが販売されていることもありこの線は薄そうですね。
テレビ放送が始まってからの視聴率一覧をごらんください。
1989年8月11日→20.9% 1990年8月17日→10.7% 1993年8月13日→14.5% 1997年8月8日→19.1% 1999年8月6日→18.8% 2001年8月10日→21.5% 2003年8月22日→15.1% 2005年8月5日→13.2% 2007年9月21日→7.7% 2009年8月14日→9.4% 2013年11月22日→9.5% 2015年8月14日→9.4%
2018年4月13日→6.7%
初回テレビ放映から最高視聴率20.9を出していこう年々と視聴率が落ちてきているのがわかります。
視聴率がとれないからと放送されなかった可能性が非常に高いです。劇中の火垂るの墓は、悲惨な映像やトラウマになるシーンなどが多く小さい子供にまだ見せたくないといった親も多いようです。